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スイス最大級の民族の祭典インターフォルク・ユングフラウ

談:ヨーデル歌手・北川桜/聞き手:「地球の歩き方」デジコン部 オリヴェッティ


既報「秋の旅 コネタ・コレクション」でもお伝えしましたように、秋のスイスで見逃せないイベント「インターフォルク・ユングフラウ」が10月14日から18日までの5日間、アルプスを代表するリゾートとして有名なユングフラウ地方で開催されます。
日本人で初めてこのお祭りにゲストとして招かれたヨーデル歌手・北川桜さんから、このスイス最大級の民族の祭典についての詳しいご紹介をしていただきました。



この祭典は、スイス全土はおろかアルプスを有する国々全域からフォルク(民俗)なものを一同に集めたもの。たとえば刺繍やレース、木彫り細工、吹きガラスといった伝統工芸や、薬草を使った民間療法、郷土料理などですが、みなさんもご存知なのは、ヨーデルアルプホルン旗振りなどではないでしょうか。それらを一度で堪能できるのが、この祭典なのです。もちろんいつ訪れても、それらは観光客相手のショーとして楽しめるものですが、このインターフォルク・ユングフラウは、一級の人たちが揃い、選りすぐりのパフォーマンスや作品が出され、国を挙げてみんなで楽しむお祭り。だからこそスイスの文化の真髄を楽しむことができる最もいいチャンスだと信じています。



ここで少し言葉のご案内をしておきましょう。
ドイツのビアホールの映像で、お客さんそれにお店の方も混じって、肩を組んで大きな声で歌うといったシーンがよくありますね。こういった歌ったり、踊ったりすることを、ビアシュビーレンといいます。さらに、隣の人と腕を組んで肩を揺らせるのがシュンケル。ポロネーゼとはムカデのようにつながって輪になって踊るビアシュビーレンです。
ビアホールで盛り上がったとき、思わず「ビアシュビーレン!」と叫んだ貴方の隣に、スイス人やドイツ人がいたら・・・旧来の友のように大歓待されるかもしれませんね。



そして地声と裏声を交互に使って歌うドイツ・スイス・オーストリア地方独特の歌唱法がヨーデルと呼ばれています。
さて、このヨーデル。首都のベルンには300を超えるグループがあると言われています。パン屋さんも、バスの運転手も警察官もヨーデルを楽しんでいるという感じです。一部の愛好者が楽しむというものでなく、国全体がこれで盛り上がるといっても過言ではありません。

わたくし、今秋この「インターフォルク・ユングフラウ」にゲストとしてお招きいただくという栄誉に浴しました。日本人ヨーデラリンとして初めてという重責を感じますが、晴れがましくスイスの空に声を響かせてまいりたいと思います。



ヨーデルの他にも、写真に掲げたようなおなじみの楽器も、旅行者の目を楽しませてくれるでしょう。スイスだけでなく、ドイツやオーストリアの民族楽器もご紹介しておきます。
アルプホルンは長さが3m40cmもある個性的な楽器です。スイスというとこの楽器と音色をイメージする方も多いのでは。ついでにハイジちゃんたちが元気に走り回るというところですね。

このアルプホルンに対する日本人のイメージは、文字どおり牧歌的。牛や羊が山の斜面で草を食み、こどもたちが「ペーターッ」「ハイジィー」と笑い駆け回るのどかな風景を思い浮かべますが実はそれだけではないのです。



   壮大できびしい大自然に立ち向かい、
   その美しさを歌う歌です。

   アルプス地方の人たちが生活を愛し、
   自分の村を誇る歌です。

   夏は、牛や羊を飼って、
   山のセンテヒュッテという山小屋で
   暮らすお父さんたちは、さびしいので、
   樅の木を切ってきて中をくりぬき、
   ホルンをつくって、吹いてみました。
   それで、遠くの山小屋と
   連絡をとりあいました。

   毎日、アルプスの山々が
   夕焼けで燃えるようになる頃、
   ふもとの村の家族に、
   「今日も元気だよ」と
   アルプホルンを吹き鳴らしました。

   ヨーデルは魔除けにもなりました。
   カウベルも魔除けの音を立て、
   それと、普段使っているスプーンを
   楽器にして、
   生活の中から、力強い音楽、
   生きている喜びの音楽を作り出しました。



大自然に感謝する歌、生活の歌、仲間と家族の愛の歌です。こどもたち、家族、地域の人たちが参加して、人間の愛を育てていく。これが、スイスの音楽のルーツなのです。

■DATA
北川桜さんのプロフィール

公式サイト:
Jodel ヨーデル歌手北川桜オフィシャルサイト
和光学園中学・高等学校卒業
国立音楽大学声楽科卒業
二期会オペラ会員在籍
1992年 ヨーデルを中心とした ドイツ、スイス、オーストリアに留学
1994年 アルプスの音楽隊「ヨーデル北川桜とエーデルワイスムジカンテン」結成
2008年 スイス連邦主催ヨーデルフェストにおいて最高級クラス1級(エルステクラス)受賞
2009年 スイスオイグスター社より、日本人初のヨーデルCD(スイス大使館推薦)をリリース



旗振り■旗振り(ファーネンシュヴィンゲン)
左右必ず同じ動きをする、つまり、右で高く振ったら、今度は左で高く振る というように、「いかに美しく振るか」を競い合うもの。色々な型がある。結構、旗は重く、かなりの運動になる。アルプス祭りの定番
クーグロッケン(アルペンシェッレ)■アルペンシェッレ(クーグロッケン)
牛の首に着いている鈴。スイスではアルペンシェッレ、ドイツやオーストリアではクーグロッケンという。大きさにより音程が違う。スイスではもっと大きくて一抱えもあるようなものも、アッペンツェル地方などでは演奏に使う。お祭りなどでも、がらがら持って歩く
ゴアスルシュノイツエン■ゴアスルシュノイツエン
ドイツの民族楽器。ブラスバンド編成に加わって、勢いのあるリズムを奏でます。実は、これ牛追いの鞭なのです
レッフィ■レッフィ
これもドイツの楽器。木のスプーンをかちゃかちゃと鳴らすもの。レッフェルともいいます
アルプホルン■アルプホルン
これが一番有名かもしれませんね


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