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ウインブルドン名物のキューに並んでみた(後編)―大会13日目(最終日)

ライター 平山喜代江
前編はこんなお話

ウインブルドン選手権大会最終日7月3日の決勝戦も並んでみました。この日は日曜で地下鉄の始発が遅く、到着が7時30分でキューカードは686番。広場のキューはすでになく、いきなり簡易ゲートをくぐって、ゴルフクラブ側のキューに進みます。10時から行列が動きだし、10時50分にグラウンドチケット(入場券)を入手。

会場内を歩いていると、ナブラチロワ様が練習をなさっているのを目撃!
さらにナダルもジュニア準優勝の英国人リアム・ブロディくんを相手にストロークからサーブまで練習していました。大英帝国期待の新星、リアムくんにはいい経験となったことでしょう。

スタジアム式の18番コートはすでに満席となりそうな中、何とか席を確保。その試合は、ヒンギス/ダベンポート組vsナブラチロワ/ノボトナ組の超豪華メンバー。試合前から客席にはウエーブが起こり、コートチェンジの間も出て行く人がいません。通常はリラックスモードのインビテーションダブルスですが、決勝とあってお互い真剣勝負でした。

ここからはヘンマンヒル、もとい、マレーマウントで男子決勝戦を巨大スクリーンで観戦します。ナダルとジョコビッチの決勝、「ノール!」と「ラファ!」の応援は半々くらい(かな)。意外にもあっさりナダルが負けてしまい、せっかく来たからにはと、すぐにリセールチケットのキオスクでセンターコートのチケットを入手。第三試合のメルツァー/ベネソバ組vsブパシ/ベスニナ組のミックスダブルス決勝戦を前から7列目の席で観られました。グランドチケット8ポンド、リセールチケットが10ポンドと締めて18ポンド(約2,500円)で十分満足! の最終日でした。

試合後、会場内にあるウインブルドン博物館に行く時間もありました。ここはしゃべるマッケンローが有名ですが、その中で、キューに関する展示もありました。すでに1913年から入場するための大行列が問題になっていたとか、キューがウインブルドンの伝説的な存在になっているとか、もはやキュー自体に歴史と伝統があることをあらためて確認。地域の協力により行列ができる環境を整えているその組織立った段取りは、何時間も行列すること自体を楽しめるイギリスらしい習慣であると実感しました。
もちろん、こういったことを避けたいなら、アプリケーションフォームを送り、抽選でチケットを入手するか、ticketmasterのネット販売で頑張って取るしかありません(スポンサーやコーポレート、関連団体のコネを見つけるという手もありますが)。
でも、それでも取れなかった人のために、ちゃんとキューという窓口が用意されているのです。

イギリスの伝統行事ともいえるウインブルドンのキュー、テニスファンでなくても体験してみる価値は絶対あります。

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■データ
ウインブルドン選手権
(全英ローンテニス選手権大会)


▽公式サイト
▽キューについての説明

※並び始める時間や人数は、その日の天候、出場選手などによって変動があり、試合数が多い大会9日目までは、早い時刻からキューができます。

ウインブルドンへのアクセス
最寄り駅は地下鉄ディストリクト線のサウスフィールズ Southfields駅。都心から乗った場合、この先に、ウインブルドンパーク Winbledon Park駅、ウインブルドン Winbledon駅があるが、降り間違えないこと。ナイトバスを乗り継げば、地下鉄の始発よりも早く会場に行くことが可能。ロンドン交通局のJourney Plannerから乗り換え手段と時間が検索できます。
公式サイト:ロンドン交通局


英ポンドレート:
1STG=137.70円(2011.08.10現在)
(スターリング・)ポンド。STGの代わりにGBP表記もある。通貨記号は£
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ナブラチロワとノボトナ、そしてクビトバ
クビトバ
 今年の女子シングルスはチェコのクビトバが優勝しました。ウインブルドンでチェコ勢がタイトルを獲得するのは1998年のノボトナ以来。左利き選手が同大会を制したのも1990年のナブラチロワ以来。決勝戦を観戦していたナブラチロワとノボトナの2人は、同胞の優勝を讃えていました。クビトバは女子テニス国別対抗戦のフェドカップでも活躍し、スロバキア、ベルギーを破り、チェコスロバキアとして優勝した1988年以来の決勝進出に貢献。11月にロシアと優勝をかけて戦います。
写真はクビトバ。


インビテーションダブルス
 前掲のようにインビテーションダブルスは招待ダブルスで、往年の名選手が出る試合です。全豪や全仏ではレジェンドダブルス、全米ではエキシビションダブルスといっています。名選手とはいえ、すでに現役を引退した人たちの試合ですので、本戦とは別のエキシビションマッチです。とはいうもの、時々往年のベストプレイが垣間みられ、見ている方も楽しんで見ています。昨年の全米オープンでは、ヒンギスとクルニコワの女子ペアがキャッシュとビランデルの男子ペアと対戦していました。
 全盛期を知るファンには懐かしくも楽しいゲームですし、「過去のトップ選手の技術を見る機会」(全豪オープンのサイトより)ともいえます。2週間ある大会はトーナメント式なので2週目になると試合数が減り、メインの試合以外は、ジュニアとダブルス、車いすテニスの試合となりますが、ここにインビテーションダブルスがあることで華を添えています。男子は年齢で分かれているので、以下の3つのゲームがあります。
・Gentlemen's Invitation Doubles:35歳以上
・Senior Gentlemen's Invitation Doubles:45歳以上
・Ladies' Invitation Doubles


ヘンマンヒルとマレーマウント
 No1コートの近くにある巨大スクリーンの前の小高い丘のことで、ここでセンターコートの試合が観戦できます。以前は、2007年に引退したイングランド人のティム・ヘンマンを応援するために、ヘンマンヒルと呼ばれていましたが、今ではアンディ・マレーを応援するためのマレーマウントと呼ばれます。もちろん他の選手を応援しても大丈夫です。


しゃべるマッケンロー
マッケンロー
 ウインブルドン博物館は最新テクノロジーを駆使した展示が見られます。中でも、1980年代に活躍したアメリカの暴れん坊ジョン・マッケンローが当時の更衣室にゴーストになって現れ、当時の話をする展示が見ものです。“You cannot be serious!”(マジかよ!)というセリフはもはやマッケンローの代名詞として、自伝のタイトルにもなっていますし、今もよく真似されています。
© Wimbledon Lawn Tennis Museum 



今日はいきなりゴルフクラブ側のキューに進む
到着が7時30分で広場のキューはすでになく、いきなりゴルフクラブ側のキューに進みます

入口から実際の列まで、人がいなかった
入口から実際の行列まで、人がいなかったため写真を撮る余裕もありました

キューカードとガイドブック
キューカードとノウハウがつまったガイドブック

ゴルフクラブ側でチケット販売時間まで並ぶ
最終日もゴルフクラブ側でチケット販売時間まで並びます

18番コート
試合前から熱気溢れる18番コート。上もお客さんがいっぱい

ついに決勝戦
ついに決勝戦です

マレーマウントにて
マレーマウントにて:ジョコビッチ優勝にお客さんも総立ち

最終日のリセールチケット
最終日のリセールチケット

リセールチケットのキオスク
18番コート北、マレーマウント西にあるリセールチケットのキオスク

前から7列目だったセンターコート最終試合
リセールチケットで入ったセンターコート最終試合は、前から7列目でした

ウインブルドン博物館にあるキュー関連の展示
2番のキューカード、2007年のガイド、買いたいコート名を記したリストバンドなど、ウインブルドン博物館にはキュー関連の展示もあります


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