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冒険という名の最高の旅を! 映画『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』公開!〈旅の誘い度★★★☆

地球の歩き方編集部:K
2011年12月1日、スティーヴン・スピルバーグ監督の最新作『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』公開! 原作となったのは、ベルギーの漫画家エルジェ(本名:ジョルジュ・レミ)が生んだ『タンタン』シリーズで、少年記者タンタンと相棒である白いフォックステリアのスノーウィが主人公の物語だ。

1929年に誕生したキャラクターだが、その魅力は今でもまったく色褪せていない。海外の最新事情を読者に伝えるべく世界中(正確には宇宙にも…。驚くことに、アームストロング船長が月面に大いなる一歩を踏む出す15年も前に月旅行も体験している)を駆けめぐり、さまざまな事件に出くわす冒険譚は各国で出版(発行総部数2億5000万部)され、世界中で愛されている。

以前、ベルギーに関してアンケートを行ったときに、「ベルギーが漫画大国とは知らなかった」「タンタンはフランスのキャラクターだと思っていた」という声が多かった。タンタンがベルギーの国民的キャラクターであるにも関わらず、ベルギーとのつながりが日本人にとって希薄なのはなぜなのだろう。タンタン(TINTIN)というフランス語の発音のせいなのか、冒険の舞台のほとんどがベルギー以外の国々だからなのか…。

それでも、今回はベルギーが描かれた数少ない作品『なぞのユニコーン号』が原作のひとつとなっているので、ベルギーの街も描かれている。タンタンがブリュッセルのフレアマーケットでカラベル船の模型を購入したことが発端となり物語は展開するので、ベルギーの雰囲気にも浸ることができる。

本作は、スピルバーグが初めて挑戦したフルデジタル3D映画として話題になっているが、その映像表現は圧巻である。役者の実際の演技(動きや表情)をCGに反映させるパフォーマンス・キャプチャーという最新技術が導入されているため、キャラクターの動きはなめらかで不自然さがない。緻密に表現された舞台や小物などは3D化で一層磨きがかかり、フルデジタルでスピルバーグのカメラワークの凄さも余すところなく体感できる!!

パフォーマンス・キャプチャー
映画『アバター』でも使われていた俳優の動きや表情をCG化する技術。大まかな手順としては、あらかじめ役者の身体を立体データ化しておく。そして、表情を捉える小型カメラ搭載のヘルメットと身体の細かな動きを拾うためのマーカーが付いたスーツを着て実際の役者が演技する(!!)。その演技を、周囲に設置された多数のカメラで、あらゆる角度から撮影。俳優の動きや表情の細部をデータとして取り込み、キャラクターの動作に反映させる。フルCGで描かれたキャラクターと異なり、役者自身が演じる動作、表情が直結するので、キャラクターがそのまま演技しているようなリアリティが生まれる。


さて、スピルバーグとタンタンの物語の出会いは、約30年前にさかのぼる。ジョージ・ルーカスと『インディ・ジョーンズ』シリーズの第1作目『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』を作り上げたとき、この物語のモチーフが『タンタンの冒険』にあるのではないかと指摘されたことがきっかけだったようだ。スピルバーグは、そのときまで知らなかった原作を手に取り、そして魅了された。すぐに映画化の話が持ち上がったものの、原作者の急逝で製作は中断されてしまっていた。構想から30年の歳月が流れたわけであるが、最良の形でこのシリーズを描けた。まさに機が熟すのを待っていたともいえまいか。

そして最後にひとこと。『インディ・ジョーンズ』シリーズのスティーヴン・スピルバーグと『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン。冒険映画のスペシャリストのふたりが描く「冒険」なのだから、スクリーンで最高の旅ができることは約束されたようなものである。どうぞ、お見逃しなく。

◆旅の誘い度★★★☆


参考になる関連記事もご覧ください
▼特集:ベルギー珠玉の都市めぐり
▼ブログ:漫画はベルギー旅の楽しみ!


■作品DATA
『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』

原題:
 THE ADVENTURES OF TINTIN
製作:
 スティーヴン・スピルバーグ、
 ピーター・ジャクソン
監督:
 スティーヴン・スピルバーグ
原案:
 『タンタンの冒険』
  作/エルジェ(福音館書店刊)
キャスト:
 ジェイミー・ベル、アンディ・サーキス、ダニエル・クレイグ、サイモン・ペッグ、ニック・フロストほか
配給:
 東宝東和
URL:
『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』公式ホームページ

★12月1日(木)より、TOHOシネマズ スカラ座ほか、全国<超拡大>ロードショー!
船長と出会いカラベル船の謎を追う
■シリーズ第1作目となる『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』は、タンタンとハドック船長との運命的な出会いを描いた『金のはさみのカニ』と財宝を積んで海に消えたカラベル船の謎を追う『なぞのユニコーン号』をもとに構成されている

帆船


出会い


バズーカ
■主人公たちを取り囲む空間の超リアルな質感とコミックのテイストを残すためにデフォルメされたキャラクター表現との間にわずかな違和感があった。それがスピルバーグの狙いどおりのものだったのかは分からないが、実写版では出せない、コミックの持つ空気感の表現法のひとつの答えなのかもしれない

地下鉄のポスター
ロンドンの地下鉄構内に掲出されたポスター

バス
『タンタンの冒険』のバス広告、ロンドン

映画館
日本、全米に先駆けて2011年10月末に公開されたヨーロッパでは、スピルバーグ監督作品史上最高のスタートを切っている。フランス、ブルゴーニュ地方の町ディジョンの映画館にて

グッズ
映画公開に際し、人気のタンタングッズも販売されている。ディジョン駅にて

ボート
■人間が演技のできない(!?)スノーウィだけがフルCGで描かれている

※このページおよび告知で使用した■場面写真の著作権は Paramount Pictures が有しています。
©2011 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

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