天気が悪ければさすがに寒くて厳しいハイキングになってしまうかもしれませんが、冬のスイスの山岳地帯は、実は天気がいいんです。地元の人々はスキーもせずに冬の山岳リゾートでゆっくりと過ごす人も多いそうです。
冬シーズン真っ只中の2月上旬、スイスの人気山岳リゾートのツェルマットとグリンデルワルトに滞在して、冬のハイキングを体験してきました。取材時期は全世界が大寒波に襲われ、スイスもあいにくの天気でしたが、ハイキングは大満足でした! 速報版としてお届けいたします。
●夏の人気コースを歩いてみた! ツェルマット
ツェルマットを訪れた多くの日本人が訪問するハイキングコースがゴルナーグラート鉄道の途中駅ローテンボーデンからリッフェルベルクまで下るルート。マッターホルンを眺めながら1時間もかからずに下ることができるコースで、初心者にも無理なく楽しむことができる。 ここは冬もコースが設けられており、スノーシューなしでも歩くことができる。私たちはスノーシューをはいて、新雪の上を歩くハイキングも体験した。
ハイキングコースはきちんと圧雪されていて、傾斜もそんなにきつくはない。実際、ストックも持たずにスノーブーツで歩く観光客の姿もあった。逆さマッターホルンで有名なリッフェルゼーは、この時期完全に雪に埋もれている。存在を知らなければ、そこに湖があるとはまったくイメージできないだろう。
新雪の少し急な斜面の歩行は気を付ける必要があるが、このルートはマッターホルンを見ながら下りることができるし、ハイキングコースもよく整備されているので、初心者にもおすすめのコース。標高はそこそこに高いので(スタート地点が2815m、ゴールは2582m)、下りとはいえペースを抑えて歩くといいだろう。
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●そり遊びも体験! グリンデルワルト
グリンデルワルトも日本人に人気の高いユングフラウ地方の山岳リゾートだ。ツェルマット同様、スイスの風景カレンダーには必ず登場する場所でもある。
圧雪されたハイキングコースもあるが、我々はホテル・ヴェッターホルンの裏手の山に登るスノーシューハイキングを体験した。
ツェルマットでのハイキングと違い、こちらは森のなかのハイキング。あいにくの雪模様で景色は真っ白だったが、森を歩いているので、木々のシルエットが美しい。視界がよければヴェッターホルンを間近に見上げることができたはずだ。
この旅の最後の体験はそり滑り。そりと言っても、ヴェロゲメルと呼ばれるグリンデルワルト独特の自転車型のそりで、実際に乗ってみるまではバランスが取れるのかどうか心配だった。
そり遊びを体験したのはフィルストへの中継点ボルトからグリンデルワルトまで。夏のハイキングコースとしても人気が高いルートだが、冬はそりやスキーのコースも設定されている。
ヴェロゲメルの乗り心地はというと、想像していたよりもずっとコントロールしやすく、スピード感もある。ブレーキングは自分の足を使うことになるので、最初のうちはスピードが出すぎないように、ほとんど足を付けたまま下ってみた。
慣れてくると、どのくらいの斜面でどの程度のスピードが出るかがわかり、急な斜面はジグザグに下るとスピードが上がりすぎないことにも気付く。いち早く操縦になれた人は、ほぼノーブレーキで下ることができるようになっていた。
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●冬のハイキングの注意点
ベースタウンとなる山岳リゾート地までは夏と同様に簡単にアクセスできるが、冬の雪山に来ているので、天候の変化に注意しながら慎重に行動したい。天気予報と地元の人のアドバイスに従うようにしよう。
冬は雪の照り返しもあり、夏以上に日焼けする。またまぶしい雪の照り返しで目も傷める可能性がある。サングラスの準備も忘れずに。
コースによっては山のレストランやホテルで食事ができるが、チョコレートやキャンディーなど、カロリーの高いおやつと飲み物も準備しておくと、ハイキング途中でピクニックもできる。非常食として有効なので、持っていこう。
春に近づくと雪原が緩み、雪崩が発生する危険性もある。立ち入り禁止となるコースも出てくるので、看板の表示には注意したい。
●ハイキングの服装と持ち物
下着と重ね着が重要。肌に直接に接する下着は体温を低下させない化学繊維素材のものを着用すること。綿製品は汗が乾くときに体温を奪うので低体温症に陥る危険性がある。
天気がいい日はそんなに着込んでいなくても汗ばむほど。重ね着をして脱ぎ着によって体温調節ができるようにしておくと快適だ。アウターには、天候の急変に備えて風を通さない素材のものを選ぼう。
●秋に拡大版を公開します
この記事をご覧になってから出発できる方はそう多くはないものと思います。次のウインターシーズンのために、2012年の秋には再び冬のスイスを楽しむための特集記事を組む予定です。編集部ブログでも告知いたしますので、冬のスイスに興味をもっていただいたならば、秋公開予定の特集記事にもご注目ください。
取材協力
スイス政府観光局
スイス インターナショナル エアラインズ













