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ベルギー編〜スペキュロス〜
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クリスマスの伝統お菓子
ベルギー編〜スペキュロス〜

地球の歩き方編集部:欧羅巴三太


この時期クリスマスに向けて華やぐヨーロッパで、昔から愛されている定番のお菓子を集めてみました。第2弾はベルギーのスペキュロス(Speculoos)をご紹介します・・・

地球の歩き方編集部:欧羅巴三太

クリスマスの伝統お菓子今年も残すところわずかとなりました。大切な人との語らいに、がんばった自分へのご褒美に、甘いお菓子でひと息入れませんか? この時期クリスマスに向けて華やぐヨーロッパで、昔から愛されている定番のお菓子を集めてみました。
ヨーロッパのクリスマス伝統お菓子、第2弾はベルギーのスペキュロス(Speculoos)をご紹介します。■⇒第1弾 ドイツのシュトレン(Stollen)はこちら■⇒第3弾 スペインのトゥロン(Turron)はこちら■⇒第4弾 フランスのトレーズ・ディセール・ド・プロヴァンス(13 desserts de Provence)はこちら■⇒第5弾 イタリアのゼルテン〜アルト・アディジェ風(Zelten dell'Alto Adige )はこちら■⇒第6弾 スロヴェニアのポプルトゥニク(Poprtnik)はこちら■⇒第7弾 イギリスのミンスパイ(Mince Pie)はこちら■⇒第8弾 イギリスのクリスマスプディング(Christmas Pudding)はこちら
クリスマスの伝統お菓子
クリスマスの伝統お菓子ベルギー編〜スペキュロス〜
クリスマスが近づいてくると、ヨーロッパの街角のお菓子屋さんや焼き菓子づくりに余念のない家々の窓からは、なんとも魅力的な甘〜い香りが漂ってきます。
シナモンやナツメグなどのスパイシーな匂いに、リンゴやオレンジの瑞々しい芳しさ、ローストしたアーモンドや胡桃の香ばしさに、濃厚なハチミツの上品な昇り香など、思わず胸いっぱいに吸い込んでは目を閉じてしまうようなシアワセの香り。
食べ物だけでなく、ツリーのモミの木や玄関の扉などに飾るリースにも、シナモンスティックや松ぼっくり、姫リンゴなどがあしらわれ、蜜蝋のキャンドルがやわらかい灯火とともに、淡く透き通るようなほの甘い香りを燻らせているシーンはクリスマスならではですね。
今回ご紹介するスペキュロスも、シナモンやナツメグ、クローヴなどの香辛料をたっぷりと使ったクッキーです。これらのスパイスは古来よりおもに薬として珍重され、とても高価なものでした。スペキュロスと同様、スパイスをふんだんに用いたドイツの伝統菓子にレープクーヘンがありますが、最も古いとされる記録によれば、当初のレープクーヘンは修道院が薬としてのスパイスを飲みやすいよう自家製ハチミツと合わせたのがはじまりだったとされています。レープクーヘンといえばニュルンベルク産が有名ですが、その由来からお菓子屋ではなくドラッグストアで販売された名残りで、今でもレープクーヘン専門の古くから続く老舗店が商いを続けています。
スペキュロスもレープクーヘンも、最大の特徴はその凝った意匠デザインにありました。精緻な彫刻を施した木製の型に生地を入れ、型を押してから焼いたもので、大きいものでは1メートルほどもあって迫力満点です。モチーフも聖人やキリスト教義にちなんだものから、農耕や畜産に関する豊穣を想起させるもや、中世の聖職者や紳士淑女のいでたち、幾何学模様、さらにオランダでもスペキュラースと呼ばれ同じく愛されていますが、風車を模ったものも多く、アメリカやオセアニアでは「風車クッキー」として知られているものも少なくありません。
しかし、型から取り出すのに熟練の技が必要で大量生産するには時間も要し、また木型自体を彫る職人の数も減り、さらには乾燥や磨耗などによる木型の劣化によって、今や貴重な存在となってしまいました。
ベルギーでは、クリスマスよりもひと足早い12月6日の「聖ニコラの日」にスペキュロスを食べる伝統があります。サンタクロースの原型ともいわれる聖ニコラを木型に模った、大小さまざまな押し型のスペキュロスに赤や金色のリボンがあしらわれ、また小さなものならおしゃれな化粧缶にぎっしりと詰められて、クッキー専門店やお菓子店のショーケースにこの時期飾られています。稀少な木型そのものを店先に飾るところも多く、老舗店のスペキュロスの木型は、長いことバターの脂分が沁みこんで見事なツヤ光りをしています。
ここ数年、日本でもスペキュロスが紹介され、またベルギーでも老舗のお菓子屋・メーカーが一年を通じて作るようになりました。ベルギーっ子たちの定番は、相性抜群の熱々コーヒーと一緒に楽しむのが普通ですが、やはり本来に立ち戻って今の季節、クリスマスの飾り付けでまばゆいウインドーに並べられたスペキュロスを選ぶ楽しみは捨てがたいものです。スパイスと伝統の技が練り込まれた奥深い味を、どうぞお楽しみあれ。

■DATA
クリスマスの伝統お菓子ベルギー編〜スペキュロス〜














こちらはグラン・プラスすぐ近くのダンドワ(Rue au Beure 31)本店。愛らしく並んださまざまなビスケットのディスプレイに心が躍ります♪ カフェ併設の支店(Rue Charles Buls 14)も歩いてすぐ

1829年創業の老舗ダンドワDANDOYは、スペキュロスと聞いてベルギーでは誰もがその名を挙げる名店です。長さ1メートルはゆうに超える大きな聖ニコラを模ったものからお手頃サイズの風車模様クッキーまで幅広い品揃え。ビスケット専門店(ビスキュイトリーBiscuiterie)としてブリュッセルおよび近郊に現在7店舗を構え、また日本を含め広く国内外でも販売されています。
ダンドワ
DANDOY
http://www.biscuiteriedandoy.be/
「地球の歩き方」ガイドブックシリーズなら・・・女子のプチぼうけん応援ガイド「aruco 16 ベルギー」最新版2016-17版にはスペキュロスの詳しい情報が満載。特集「知られざるベルギースイーツ“スペキュロス”を先どりチェック!」で完ペキ予習できます♪ もちろんDANDOYもばっちりご紹介しています☆ またクリスマス特集ではクリスマス市の様子やこの時期限定のお楽しみなどもご紹介していますよ!
「ガイドブック A19 オランダ ベルギー ルクセンブルク」でも特集「クリスマスの特別な楽しみ」やダンドワほか人気のスイーツショップもご紹介しています。
[2015年12月更新/2013年12月更新/2011年12月]

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