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ユキムネ・ソウイチという人物/その2「マルチジャーナリスト」って何?

『熟年夫婦のスペイン行き当たりばったり移住記』編集担当 栗橋大吉
「熟年夫婦のスペイン行き当たりばったり移住記」の行宗蒼一氏。プロフィールには「マルチジャーナリスト」とある。その最たる例が、地下鉄の路線図の考案。まったく「枠にはまらない」ジャーナリストだったのです・・・

『熟年夫婦のスペイン行き当たりばったり移住記』編集担当 栗橋大吉

今や地下鉄の乗り換えをスマホが「ナビ」してくれる時代。そんなスマホの影も形もなかった頃――東京メトロが営団地下鉄と名乗っていた1980年代のお話。

その頃は乗り換えといえば、二つ折りや三つ折りにして定期入れに入れていたカードサイズの路線図が頼りだった。路線と乗り換え駅が分かる程度のシンプルなもので、駅で無料配布していた。そんな路線図に革命が起こった。1987年のことだ。



上の写真を見てほしい。見覚えのある向きは、ひょっとすると人生も半ば過ぎ? それはともかく、乗り換え駅が立体的に表示され、乗り換えに便利なのが進行方向の前方か後方か、感覚的に分かるようになっている。これは画期的だった。お世話になった人も多いのでは?

実はコレ、ユキムネ氏が作ったもの。東京版が大好評で、1989年には「京阪神版」も出した。「地下鉄の達人」と呼ばれた彼は、しばらくはTVや新聞に、ひっぱりだこ、しかも著作『大東京地下鉄のりこなしバイブル』(ロングセラーズ)までものにしたのだった。で、地下鉄ならぬ「調子に」乗って、「ニューヨーク版」まで手がけたが、これは日の目を見なかった。下の写真は本邦初公開の幻の「ニューヨーク版」の校正紙。貴重な画像だ。



さて、そのユキムネ氏、「プロフィール」には「マルチジャーナリスト」とある。最初は筆者も正直「なんじゃそりゃ~、意味わからん」と思った。だが、路線図まで考案しちゃう「枠にはまらない」ジャーナリストと考えれば合点もゆく。「ガッテン、ガッテン、ガッテン」。うん? どこぞの公共放送で聞いたフレーズじゃの~。下は、この東京版路線図をもとに展開されたさまざまな企画の一部。いったいいくら稼いだんだ?



ところで、そのマルチぶりは、実はこの人が持って生まれたもののようだ。発売中の『熟年夫婦のスペイン行き当たりばったり移住記』に詳しいが、実はNHK入局直後の配属時に、彼は「ちょいと一計を案じ」当時いちばん小さかった下関放送局へ赴任。取材、撮影、編集、アナウンス――と、ひとりですべてこなしちゃったのだ。しかもそれを3年間、楽しみながら続けたというから、スゴイというか、図太いというか。新卒がいきなり「一計を案じ」たとは、「恐るべしユキムネ」、そのころからNHKを手玉にとっていたのかぁ。「真田」も真っ青の策士ぶりじゃ~。

あらっ、なんだか「腹黒い」イメージ。いやいや、そうではなくて「縛られる」のがイヤだから、いつもそうならないように考えているのですナ、この人。最後にさわやかな「ユキムネ氏」を笑顔を紹介しよう。氏考案の地下鉄路線図が登場した年(1987年)の9月まで放送されたテレビ東京の株式市況ニュース『マネー情報』のヒトコマ。東京新聞(昭和61年3月11日、夕刊)の、記事から。左は現・衆議院議員の小池百合子氏の若かりし頃のお姿。



※使用した写真は、すべて行宗氏からの提供です。一部の写真に日付が写りこんでいますが、これは行宗氏が撮影した際のものです。



■書誌データ

熟年夫婦のスペイン行き当たりばったり移住記
(地球の歩き方Books)

著者:行宗 蒼一
定価:本体1,350円+税
発行年月: 2015年12月
判型/造本:四六判並製
頁数:192
ISBN:978-4-478-04825-2

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