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癒やしたっぷりの台湾映画『冬冬(トントン)の夏休み』

「地球の歩き方」編集部プロデューサー:福井由香里
台湾映画『冬冬(トントン)の夏休み』が公開となります。84年に台湾で公開された作品を日本の技術でデジタルリマスター化したもの。昔懐かしい雰囲気は残しながら、台湾の原風景とも言える・・・

「地球の歩き方」編集部プロデューサー:福井由香里



台湾映画『冬冬(トントン)の夏休み』が今月5月21日より公開となります。

実はこの映画、1984年に台湾で公開された台湾映画の巨匠 侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の作品で、台湾の倉庫に眠るネガを移送し、日本の技術にてデジタルリマスター化が実現したものです。

昔懐かしい雰囲気は残しながらも、台湾の原風景とも言える青や緑が鮮明に映し出された映像はとても美しく、一見あえてレトロ加工した作品のようにも見えました。



映像のなかの子供の描き方が素晴らしく、「そうそう、子供の頃っていま目の前にあることが一番大事で、一日一日を純粋かつ一生懸命に生きていたなぁ…」なんてことを思い出すシーンがたくさん。



主人公の男の子、トントンはちょうど小学校を卒業した年齢。4~5歳と思われるかわいい妹も登場します。母親は病気で入院しており、父親は母親の看病に付きっきり。母親の手術の間、兄妹ふたりで田舎の祖父母の家に預けられて、見知らぬ土地で順応しながら生活する様子が描かれます。



トントンが友達と強盗を目撃してしまったり、でき婚のため祝福されない叔父さんの結婚式にひとりで参列したりと、「えっ」と思うエピソードもサラリと描かれているのですが、決して嫌な感じがしないのが、この作品のいいところかなと思います。




大きな盛り上がりがある物語ではありませんが、心の奥底にある“幼き日の記憶”を刺激され、心地よい懐かしさに包まれる作品でした。

途中、トントンが『文選』の詩の一節を読み上げるシーンがあるのですが、とても印象的だったのでここに書き出してみます。


旅に旅を重ね 君と生きて別れ
離れること万里に余る
共に地の果てにいて
道は長く険しく いつ会えるとも知れず
北の馬は北風に沿い
南の鳥は南の枝に憩う

人生を旅になぞらえて出会いと別れを歌う、悲しい詩に見えますが、子供の口調で読まれることで前向きな内容として、心に刻まれました。

忙しい日々をちょっとリセットする気持ちで観ていただきたいおすすめの作品です。



■作品データ

『冬冬の夏休み』

台湾映画/1984年/98分

原題:冬冬的假期/A SUMMER AT GRANDPA'S

監督:侯孝賢(ホウ・シャオシェン)

配給:熱帯美術館

© A MARBLE ROAD PRODUCTION, 1984 Taiwan

▼公式サイト
映画『冬冬の夏休み』『恋恋風塵』

デジタル・リマスターバージョン2作品一挙上映

★5月21日(土)より渋谷・ユーロスペース他全国順次ロードショー



■お知らせ

代官山蔦屋書店では、映画の公開を記念して、5月14日(土)~5月27日(金)まで、2階の映像コーナーにて、映画紹介&「地球の歩き方」編集部おすすめの台湾書籍コーナーができます! 是非お立ち寄りください。



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