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これぞ究極。0泊2日の弾丸トラベル in 香港!(2) やりたい放題の聖人たち 金色に輝く五百羅漢

●●「弾丸トラベル★パーフェクトガイド」:プロデューサー 山崎宏之●●

香港仕様罫線

早朝5時25分、香港に着く。まず向かったのは九龍公園。おなじみの太極拳の修行を目にする。さまざまな形を披露する集団。しかし、その後訪れた寺にはもっと驚く聖者たちの空間があったのだ。
「香港でおいしいものを食べながらの珍寺巡り」―弾丸トラベルのノウハウを盛り込みつつ、レポートします。

取材協力: 香港エクスプレス航空
※取材時期:2013年11月

香港仕様罫線

太極拳と朝ごはん
話題のスポット 萬佛寺
目くるめく五百羅漢像
静謐な仏堂で心の安寧が

太極拳と朝ごはん

太極拳「立ち木」

■「立ち木」状態から動く気配がない。これも太極拳

和味生滾粥店

■和味生滾粥店。午前7時30分オープン

看板メニュー「和味四寶粥」

■一杯食べれば、午前中いっぱいは満腹だ

まず、訪れたのは、九龍公園。総面積15ヘクタールという広大なこの公園を早朝に訪れると、高い確率で太極拳の修行に励んでいる香港人に出会える。数人から数十人のグループが思い思いのスペースに陣取り、太極拳をやっている。
そのスタイルは、グループごとに異なり、両手を天に向けたまま時が止まってしまったかのようなグループもいれば、ダンスにしか見えない激しさをもったものまで、実にさまざま。九龍公園は、まるで「太極拳ミュージアム」だ。太極拳グループのなかにいた老師のような風格のお爺さんは、伸脚運動で見事な柔軟性を見せ、私はただただ舌を巻くばかりだった。長寿番付でいつも日本と競いあう香港。街中で出会うお年寄りも皆、アクティブでエネルギーを放って見えるのは、この太極拳の修行の賜物なのかもしれない。

香港の朝ごはんと言えば、お粥。
『ミシュランガイド 香港 マカオ2011年〜2013年版』にも取り上げられているお粥の名店「和味生滾粥店(ウォーメイサンクワンチョッティム)」で腹ごしらえ。看板メニューの「和味四寶粥」(50香港ドル)は、ダシが効いて滋味豊かな魚介系お粥。魚の腹、口、骨、浮き袋が入っており、特に浮き袋の食感がたまらない。ショウガのさわやかな香りも、とてもよく合う。

■DATA
和味生滾粥店

住所:九龍佐敦呉松街75號地下
アクセス:佐敦駅から徒歩約3分
TEL:2783-0935



話題のスポット 萬佛寺

沙田駅のB出口

■MTR沙田駅のB出口改札

赤い矢印の指す道を

■分かりにくいが、赤い矢印の指す道を進む

到着ロビーで切符を購入

■黄色い看板が出てきたら、その道が正解だ。長い階段をゆっくり上って行こう
前を腰を曲げたお婆さんが登っていく



香港は地下鉄やバス、トラムなど公共交通が発達しているので、移動がしやすい。ただ、弾丸トラベルの場合は、移動にてこずる気配を感じたら、料金は日本よりもはるかに安いタクシーを積極的に活用するのも手だ。迷っている時間がもったいないからだ。ちなみに、タクシー・ドライバーには英語が通じないこともあるので、ガイドブックで行きたい場所の現地語表記を見せたり、漢字で書いて見せたりするのが間違いない。

腹ごしらえを終え、今回の旅の一番の目的地、萬佛寺(マンファッジー)に。

沙田というエリアにあるこのお寺。
由緒正しい仏教寺院ながら、なかなか遊び心にあふれている、隠れた話題スポットなのだとか。
これは、自分の目で確かめねば!

まず、お寺へのアクセスが分かりにくく、のっけから冒険心を駆り立てる。

ここに行き方を記しておく。
MTR沙田駅を、バスロータリーのある「B出口」から出て、左のスロープを降りたらすぐ左手に広がる「排頭村」に入る。村の入り口は数軒の商店が軒を連ねているだけの小さな広場になっている。広場に入ったら、駅を背にして最も奥の片隅にある「お供えもの屋」を目指そう。
そのお店を正面にして左横に隙間のような小道があることに気づくはずだ。その“隙間”を進んでいくのが、お寺への正しい道順である。しばらく看板がないので不安になるけれど、ひるまずに道なりに歩いて行こう。
迷ったと思ったら、近くの通行人に紙に「萬佛寺」と書いた紙を見せれば、親切に教えてくれる。香港ではあちこちで何度も道を尋ねたが、皆、とにかく丁寧に教えてくれた。言葉の分からない外国人にも寛容な香港は、あらためて弾丸トラベルに向いている旅先だと感じる。
小道に入ってから5分も経たないうちに、急斜面を階段で上ることになる。
同じお寺を目指すと思しきお婆さんと挨拶を交わし、上り続けること約10分。ついに、黄金の像たちが、道の両側に姿を現した。


目くるめく五百羅漢像

五百羅漢_1

五百羅漢_2

五百羅漢_3

五百羅漢_4

五百羅漢_5

五百羅漢_6

五百羅漢_7

なんというか……。いわく言いがたい“違和感”を覚えるのは私だけだろうか。
手を合わせたくなる「有り難み」というものが仏教にまつわる像には元来備わっていると思うのだが、ここにいらっしゃる像からはそれがまったくといっていいほど感じられない。

腕は伸びるわ、水溜りにはまるわ、もうやりたい放題といった感すら漂う。
どうして、こんなに自由なのだ。

ここまで、活き活きとした動きの像を目の当たりにしたのは初めてのこと。
しかも、その数、一体や二体ではない。ゆうに数百を数える――。
仏堂のさらに先に、山へと登っていく道が続いており、行き着いた先には、参拝者が近づくことすらできない山の斜面にもその像は立てられていた。
ファンタジーな光景に、唖然とした。

実は、この黄金の像の正体は「五百羅漢」だという。
ブッダの入滅後に仏典の編纂のために集まった500人の弟子をそのように呼び、敬われる対象となっている。
ここでやりたい放題やっているように見える像は、こう見えても聖人の像だったのだ。

コミカルな御姿は、修行のシーンであったり、「神通」といういわば超能力を発揮しているシーンを再現したものだったりする。動物の上に乗って楽しそうにしている像も多々存在するが、これは「禽獣」とよばれる、五百羅漢のペットたち。それらの世話をする世俗的な姿には、やはりお釈迦様とは一線を画す親しみやすさが備わっている。

一体一体、じっくり観察していて飽きることがない。気を抜いていると不意をつかれて笑い転げそうになるけれど、ここはあくまで信仰の場であり、由緒正しいお寺であることを忘れてはならない。つつましく拝観しよう。

五百羅漢の像が作られたのは2000年。
2000年前ではなく、13年前だ。

2002年公開の香港映画『インファナル・アフェア』(原題:無間道)の冒頭に数秒間、完成して間もない頃のこの五百羅漢が映るので、気になる人はぜひ観てほしい。

誰でも自由に拝めるよう、これでもかというくらいの数の羅漢像を屋外に設置し、映画の撮影にも柔軟に応じるというこのお寺の寛容さに、仏の心を見た気がした。


五百羅漢_8


静謐な仏堂で心の安寧が

仏堂内部_2

仏堂内部_3

このお寺を訪れたなら、仏堂に足を向けてみよう。その中には、1万2800体もの小さな金の仏像が収められていて、その光景は圧巻のひと言。それまで、ユニークな五百羅漢に身もだえしながら笑いをこらえていた私も、静謐とした仏堂のなかに足を踏み入れると一瞬にして空気が変わるのを感じ、心が落ち着きを取り戻した。

もちろん、香港と言えば、摩天楼群を展望台から眺められる「ヴィクトリア・ピーク」を訪れたり、飲茶を楽しんだり、五ツ星ホテルでアフタヌーン・ティーを満喫したり、ということも「0泊2日の弾丸トラベル」で十分に叶えることができる。

そんな香港の王道ルートに、「もうひと味ほしい!」という方はぜひ、この「萬佛寺」を訪れてほしい。香港旅行の思い出に金色の彩りが加わること間違いなしだ。

■DATA
萬佛寺

住所:排頭村221
アクセス:沙田駅から徒歩約20分
TEL:2691-1067



仏堂内部_1


次回(12月11日)は、この極楽のようなお寺とは対極にある「地獄巡り」の体験レポートをお届けします。お楽しみに。


香港ドル=15.49円
(2013/11/22 11時更新 情報提供:三菱東京UFJ銀行)
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