編集部TOP > 地球の歩き方編集部・取材&日記 > 英国史の歩き方−テュダー朝編 映画『エリザベス:ゴールデンエイジ』×『ブーリン家の姉妹』
地球の歩き方編集部・取材&日記
地球の歩き方編集部による、取材レポートや日記ブログ。海外旅行ガイドブックの改訂や新刊の制作に向けて、スタッフが現地を旅して発見した最新・おもしろい・お得なネタをご紹介。裏/B面ネタもあり?!

英国史の歩き方−テュダー朝編 映画『エリザベス:ゴールデンエイジ』×『ブーリン家の姉妹』

「地球の歩き方」編集部:S
ロンドン・キングスクロス駅から北へ123kmほど向かうと、大聖堂で有名なピーターバラがある。相当な鉄道マニアなら、トーマスクック社の本社があるというのもご存知かもしれない。 2008年4月、『トーマスクック鉄道時刻表』の打ち合わせで、ピーターバラを訪ねた折、有名な大聖堂にも足を延ばしてみた。初期イングランド・ゴシック様式のファサードが印象的だ。このピーターバラ大聖堂、もともとは7世紀中頃に修道院として設立されたものだが、ヘンリー8世の行った修道院解散後、英国国教会の大聖堂として主教座が置かれることになった。 「えーと、ヘンリー8世・・・宗教改革を行う」 昔の世界史の記憶の断片をたぐっていると、ここには、ヘンリー8世の最初の王妃キャサリン・オブ・アラゴンが埋葬されていると知らされた。修道院解散令によって、取り壊されるはずの修道院がピーターバラ主教座の大聖堂として選ばれることにもなったのも、それが理由とのことだった。 スコットランド女王メアリー1世(メアリー・ステュアート)の墓もあった。スコットランドに軟禁状態で暮らしていたメアリー・ステュアートは、自分が真の女王であると主張し、数々の陰謀を企てるが、最終的にはエリザベス1世に裁判に掛けられ、近隣のフォザリンゲイ城で処刑される。その後、息子であるジェームズ1世によってウェストミンスター寺院に移葬されている。 出張前に観た映画『エリザベス:ゴールデンエイジ』のシーンが蘇る。授業では全く興味がなかったのに、ひとつの映画とその舞台によって、目の前に歴史の断片が輝き、繋がっていく快感がそこにある。 『エリザベス:ゴールデンエイジ』を観て、ピータバラを訪ねたことで、エリザベスの両親であるヘンリー8世とアン・ブーリンにも興味が沸いてきていた。そんな矢先、パリ行きの機内でタイミング良く、エリザベスが生まれるまでが描かれた『ブーリン家の姉妹』を見ることができた(劇場公開は今秋の10月から)。 井戸端会議的に言えば・・・ 「好色のヘンリー8世は、兄嫁になるはずだったキャサリン・オブ・アラゴンと結婚するものの、世継ぎとなる男子を産めない王妃を捨て、キャサリンの侍女であったアン・ブーリンと恋に落ち、妊娠させる。」 アンを正式な妃とするために、ヘンリーはローマ・カトリック教会との決別を選択し、国王史上法を発布し、自ら英国国教会の長となり、宗教改革を押し進める。そこまでして手にしたアン・ブーリンが産み落としたのは、やはり女の子だった。 ヘンリーが待望の男子を手に入れるのは、アンの後に結婚したジェーン・シーモアによってである。ただ、ジェーンが生んだ世継ぎも、ヘンリーの死後、エドワード6世として9歳で王位を継ぐものの6年で幕を閉じる。 ヘンリーの死後11年を経て、ひとりの女王によってイングランドの“黄金時代”が築かれ、45年に及ぶ統治が行われた。それは、アン・ブーリンの娘、エリザベス1世によってであった。 『ブーリン家の姉妹』『エリザベス』『エリザベス:ゴールデンエイジ』の3作を、テュダー朝のサーガとして観ることで、英国史がずっと身近になることに間違いない。 『エリザベス:ゴールデンエイジ』作品データ 監督:シェカール・カプール 製作:ティム・ビーヴァン     リック・フェルナー     ジョナサン・カヴェン・ディッシュ 脚本:ウィリアム・ニコルソン      マイケル・ハースト 出演:ケイト・ブランシェット、ジェフリー・ラッシュ 公開:2008年2月16日(日本公開) DVD情報(2008年8月6日より発売) ⇒こちら 『ブーリン家の姉妹』作品データ 監督:ジャスティン・チャドウィック 脚本:ピーター・モーガン 原作:フィリッパ・グレゴリー    「The Other Boleyn Girl」(集英社刊) 製作:アリソン・オーウェン 出演:ナタリー・ポートマン、スカーレット・ヨハンソン、エリック・バナ 『ブーリン家の姉妹』公式ホームページ http://www.boleyn.jp/ 2008年10月より、シャンテ シネほか全国TOHOシネマズ系にてロードショー!
ビーターバラ大聖堂■ビーターバラ大聖堂の初期イングランド・ゴシック様式のファサードスコットランド女王メアリー1世の墓■エリザベスの治世に、イングランドの王位を狙ったスコットランド女王メアリー1世(メアリー・ステュアート)の墓。処刑後、ここに埋葬されていたが、イングランド王位に就いた彼女のひとり息子ジェームズ1世により、ウェストミンスター寺院に移葬されているシリーズ第2弾■前作『エリザベス』から約10年、カプール監督、ケイト・ブランシェットほか、前作スタッフが再結集して、女王として大きく飛躍を遂げるエリザベスの激動期を描きだすシリーズ第2弾エリザベス1世■エリザベス1世は、ヘンリー8世とアン・ブーリンの娘。異母姉妹であるイングランド女王メアリー1世(メアリー・テューダー)の跡を継ぎ、1558年、25歳で王位に就く。スコットランド女王メアリー1世の陰謀、無敵艦隊で名を馳せるスペイン王国の驚異がエリザベスの治世を襲う
(c) 2007 Universal Studios and Motion Picture ZETA Produktionsgesellschaft mbH & Co. KG. All Rights Reserved.ウェストミンスター寺院■ウェストミンスター寺院。エリザベス1世、イングランド女王メアリー1世、スコットランド女王メアリー1世の墓があるふたりの姉妹■野心家で策略家の姉アンをナタリー・ポートマンが、清純で心優しい妹メアリーをスカーレット・ヨハンソンが演じる。対照的なふたりの姉妹がイングランド王の寵愛を巡る運命に翻弄されていく。メアリーのほうが姉という説もある
(c) 2008 Columbia Pictures Industries, Inc. and Universal City Studios Productions LLLP and GH Three LLC. All Rights Reservedアン・ブーリン■宗教改革の発端がヘンリー8世の愛したひとりの女性アン・ブーリンだったというのが興味深い。彼には、生涯6人の妃がいた
(c) 2008 Columbia Pictures Industries, Inc. and Universal City Studios Productions LLLP and GH Three LLC. All Rights Reserved

こちらも好きかも

寡黙なのに雄弁な映画。
チベット人監督の『草原の河』は4月29日より公開!

【プレゼント】『映画クレヨンしんちゃん』に「地球の歩き方」登場?!

きみは五体投地を見たか

きみは五体投地を見たか

フィレンツェ訪問予定の方必見!! 映画『フィレンツェ、メディチ家の至宝 ウフィツィ美術館3D・4K』

フィレンツェ訪問予定の方必見!! 映画『フィレンツェ、メディチ家の至宝 ウフィツィ美術館3D・4K』

癒やしたっぷりの台湾映画『冬冬(トントン)の夏休み』

癒やしたっぷりの台湾映画『冬冬(トントン)の夏休み』

イングランド・サッカーの最高峰プレミアリーグを制したレスターに行ってきた!

イングランド・サッカーの最高峰
プレミアリーグを制したレスターに行ってきた!